- 2016年4月28日
- By aishin@admin
- In 設計, 電子回路, 電子部品
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今回は用途について。
何のために光らせるのか?
1)インジケーター
回路の動作状態を示すためのLED。
業界が使い初めの頃は、ハード・ソフトのデバッグ用として導入されたであろうが
家電品にマイコンを使うようになると、ユーザーが見るためのインジケーターのウェイトが高くなったでしょう。
この時から、「LEDの明るさと使用環境の明るさ問題」が重要となってきた。そして「色違い⇒明るさ違い問題」もここで浮上する。
2)パネルディスプレイ
小さいものは、腕時計。よく見るのは電車の案内板とバスの行き先表示板。そして、大画面映像表示ディスプレイ。
これらは、どれもダイナミック点灯。一瞬を切り取ると、消えている点の方が多いのではないかな? ブラウン管のころは、ある一点が消えるのに時間がかかって(残光)、なおかつ人の目の残像現象のおかげにより、平面画に見えてさらに動いて見える。
一時期、異様に目が疲れるブラウン管ディスプレイがあったけど、ドットクロックを高くするため残光時間を短くしていたようで、ちらつく感じが気になっていたものです。
大画面の映像では、画面を多数のブロックに分けて表示をしていて画面全体で同時に光る点(画素)の数は、結構多い。映像信号を分割するというハードウェアが必要になり、それなりに大きな規模のシステムとなります。
また、光量の点でも昼間・数100メートルの距離から見ることになるので、発熱を考慮した設計・大消費電流LEDの高速制御も必要な技術となってくる。
3)信号・テールランプ・方向指示器
赤・緑・黄の3色が重要で、単色光が特徴のLEDにとっては有効な分野でした。明るさが確保できるようになって初めて実用の運びとなったわけですね。
あとは、点光源ともいえる発光面積の小ささを多数並べて配置することで補っています。電流もそこそこ消費しますが、「Super Flux」というパッケージを使っているようで、このパッケージ形状から放熱は考えなくて良いようです。(リード線からの放熱程度)
信号機では、レンズ付きの指向性が有効に働き、関係ない車両から見えないのがGOODです。発光しないとき、無色なのもGOODでしょうか。
4)照明・バックパネル
証明用のLEDは、電流を必要とします。構造としては、発光体が青色発光LEDで、その前面に青以外の色を出す蛍光体を置いてあります。一つのパッケージの中に複数個のLEDチップを配し、それぞれが内部接続されていて外からはアノード・カソード各1本を端子として出してあるタイプが多いでしょう。
LEDチップ1個では20mA/3V程度でも、照明用パッケージの定格は700mA/3Vだったり1400mA/10Vだったりするのは、直列並列に内部接続してあるからです。
このあたりのパッケージは見るからに放熱が必要な構造になっていて、周囲の機構設計がどうしても必要となってしまう。これを無視するとLED自らの熱で壊れてしまうでしょうね。
調光のご希望も出ることでしょうから、この電源はこれのための設計が必要になりますね。
いろんなLEDが出てきて楽しい限りです。
というわけで、今回はこれにて御開き。
※内容の真偽については保証いたしかねますので、ご自分でお調べください。