- 2016年3月11日
- By aishin@admin
- In 基板, 設計
- 4018
実装前の基板にはPWB、ベアボード、裸基板と
いくつか呼び方がありますが、今回はその基板の製作方法のお話です。
「プリント基板」というように基板は様々な印刷の技法を使って製作します。
印刷には「版」が必要になるので、この「版」をまず製作するのですが
これは設計に1つでも変更が出れば一から作り直しになってしまいます。
少なくとも試作の段階ですと設計ミス、とまでは行かなくても
ここはこうしておけば良かった…程度の改良の要望はつきものです。
小ロット製作を想定した製品ですと、版の再作成はコストに大きく影響するので、
品質の安定を多少犠牲にして実装時の改造でしのぐケースも結構ありました。
一度仕様が確定すれば、リピート時は製作コストだけですので安価なのですが、
リピートに1年以上間が開く場合は「版」は品質維持の為に再製作という業界標準の
ルールもあります。
近年は部品の製造中止のサイクルが早まっていたり、お客様側で製品の競争力を高めるために
バージョンアップを繰り返したりする傾向もあり、昔は決して珍しくなかった10年も15年も
繰り返し同じ製品を作り続ける事はなかなか難しくなっています。
(現場感覚ですと、版の作り直しを含まないコンパチ部品の変更も含めると5年以内には
たいていの製品に何らかの変更が入るように思えます)
その為、近年では新しい選択肢として「版」を作らない基板製作の方法が生まれています。
こちらの内容については、次回とします。