- 2015年12月14日
- By aishin@admin
- In 電子回路
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インターフェース(2)
〔シリアルインターフェース〕
今回はシリアルインターフェースについて
切り口の一つとしては
「シングルエンド」と、ダブル・・・ではなく
「ディファレンシャル」
日本語では、「不平衡」と「平衡」。
平衡伝送は一つの信号に2本の線を使うハードの信号伝送方式の分類で、古くはRS-422
USB2.0が480Mbps通せるのも平衡伝送のおかげですね。
FireWire、i.LINKやDVI、HDMI、シリアルATA(SATA) などいっぱいあります。
伝送線の取扱いは、2本の線(パターンorワイヤー)間のインピーダンスを一定に保つことと、線長を同じ長さにする(等長配線)ことが重要です。
それとパターン上で90°以上の曲げを作らないこと(GHz帯は特に)でしょうか。
PCに使われているDRAMカード内で等長配線を見ることができます(これはシリアルI/Fではないですが、アドレス・データ線がかつての2倍!)
アートワークのツールに、パターンのインピーダンスをシミュレーションによりPC上で確認できるものが登場して普及に一役かっていますね。
ワイヤーの扱いは、「ツイストペア」。
特性の同じ2本の電線を撚ります。より高い周波数では単芯のものを使います。
平衡伝送は受信端で、それに使われた電荷の収支がチャラになる(+と-の中間電位に)ので、自らがノイズの発生源にならないことがメリットですね。
シングルエンド(不平衡)では、余った電荷を送信側のGNDにスルリと戻してあげないと、悪さ(ノイズ発生)をするわけです。
(戻りに時間差があるのでノイズ源には違いありませんが)
シリアルの高速化には平衡伝送に加え、回路側の進歩も不可欠でしょう。
その話は次回に・・・
(つづく)